影像2013

2013年11月27日(水) - 12月1日(日)

世田谷美術館区民ギャラリー

INTRODUCTION

「影像2013」展へ大日方欣一 Kinichi Obinata(本展企画)

それぞれの足場に立ち、独自の角度から創造行為を続けている作者たちと、グループ展を作ることをつうじて、どのように「今」を語りうるかを探りたい。その際、キュレーションする立場にある私は、指針として2つのことを意識していこうと思う。

 1つめは、「今」を考えるための参照先として、1950年代の東京に現われたインターメディアの若い芸術家グループ「実験工房」に目を向け、彼らの繰り広げた魅力的な(そしてしばしば未完成でフラジャイルな)作品や思考からヒントを汲み、あるいは現在のわれわれを照らし返す鏡として活用していこうというもの。より具体的には、このグループの活動をたどる公共美術館初の大規模なレトロスペクティブ「実験工房展」が世田谷美術館で催される時期にぶつけ、同美術館の区民ギャラリーを会場に、いわば実験工房展と思考する磁場をつなぎ、そうしたコンテキストを一方に引き受けながら、2013年現在を見つめていこうと考えた。

 2つめに、本展のタイトルに、「影像」という仮設的なキーワードを掲げることにした。「写真」という19-20世紀的な概念が指し示してきた内容がドラスティックに変化し、組み換わってきている今にあって、「影像」ということばを導入してみることに、考える枠組みをおし広げてくれるような、ある可能性を予感するためである。

 呼び掛けに応じてくれた参加作家は、世代的にも作品傾向もかなり幅広い顔ぶれとなったが、今回の作家たちに共通項のようなものをあえて見てとるなら、〈軽さ竏衷dみ〉の対立軸を仮定する時、どちらかというと〈軽さ〉の価値につこうとする作者たちなのではないか。私はそう捉えており、2013年現在における〈軽さ〉の価値の探究ということが、もしかすると今回のグループ展の秘かなるテーマとなっていくかもしれない。準備過程をつうじ、だんだん浮き彫りにしていきたいと思う。

(2013.8.10)

event

影像2013 トークイベント

12月1日(日)午後1時~2時半
世田谷美術館 講堂
出演:大嶋浩(批評家)、大日方欣一(本展企画)

影像というキーワード、展示作品から導きだされるいくつかのテーマについて話し合います。
どうぞご参加ください。(入場無料、予約不要)

NEWS

2014.10.12
参加作家インタビューを掲載しました(小平雅尋)。
2014.10.05
参加作家インタビューを掲載しました(廣瀬育子)。
2014.04.29
参加作家インタビューを掲載しました(白井晴幸)。
2013.12.03
参加作家インタビューを掲載しました(湊雅博)。
2013.11.25
参加作家インタビューを掲載しました(平松伸吾)。
2013.11.25
参加作家インタビューを掲載しました(行竹亮太)。
2013.11.25
参加作家インタビューを掲載しました(宇田川俊之)。
2013.11.12
参加作家インタビューを掲載しました(松本美枝子)。
2013.10.28
参加作家インタビューを掲載しました(潮田登久子)。
2013.09.21
参加作家インタビューを掲載しました(下平竜矢)。
2013.09.01
影像2013ウェブサイトの公開を始めました。
2013.09.01
参加作家インタビューを掲載しました(赤土翔一、田山湖雪)。

ARTIST

INTERVIEW

赤土 翔一Shoichi Akado

2012年多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科卒業。
在学中よりアートユニットvoppi voppiのメンバーとして活動。
空間における「構図」への考察から、置かれた物とそれを観る者の「運動」に着目し、空間における諸問題を作品として扱う。
最近では、絵巻の繰り返し立ち現れる像の同一性・連続性から想起した「行為-運動」(2012)を発表。

グループ展

2010 voppi voppi#1「天地創造展」小金井アートスポット シャトー
2011 voppi voppi#2「方法的-対峙的」浅草橋天才算数塾
2012 多摩美術大学映像演劇学科卒業制作展「えいえんの、」黄金スタジオ ほか

INTERVIEW

WEBSITE

潮田 登久子Tokuko Ushioda

1940年東京生まれ。1963年桑沢デザイン研究所写真科卒業。1966年(~1978年まで)桑沢デザイン研究所および東京造形大学講師を務める。1975年、フリーランスの写真家としての活動を始める。

個展

1976 「微笑みの手錠」新宿ニコンサロン
1989 「生活」Film Round Gallery
1992 「冷蔵庫/ICE BOX」東京デザインセンター
1994 「帽子」Gallery MOLE
1998 「冷蔵庫/ICE BOX」三菱地所アルティアム・福岡
1999 「冷蔵庫/ICE BOX」世田谷区文化生活情報センター生活工房
2001 「帽子」Contemporary Photo Gallery
2002 「聖歌」Contemporary Photo Gallery
2003 「Biblioteca 本の景色」Contemporary Photo Gallery
2004 「Biblioteca “Bookmart”」Contemporary Photo Gallery
2006 「Biblioteca 本の景色」明治学院インブリー館
2008 「冷蔵庫/ICE BOX」Port Gallery T・大阪
2009 「冷蔵庫/ICE BOX」Cafe Unizon・沖縄
2012 「Biblioteca 本の景色」Port Gallery T・大阪 ほか

グループ展

1995 「写真都市/TOKYO」東京都写真美術館
2004 「まほちゃんち」水戸芸術館現代美術ギャラリー
2008 「China/Biblioteca/Manga」Lee ka-sing gallery(トロント)
2011 「Reinventing Tokyo」Mead Art Museum(アマースト) ほか

出版

1996 写真集『冷蔵庫』(光村印刷株式会社)
2004 写真集『帽子』(パロル舎) ほか

INTERVIEW

 

宇田川 俊之Toshiyuki Udagawa

1987年埼玉県生まれ。2010年日本大学芸術学部写真学科卒業。卒業後フリーランスとして活動を始め、空間や行為についての考察を連続するイメージやその集積から探る。

個展

2012 「リバーブ」TAPギャラリー

グループ展

2011 「ヴィジュアル・コミュニケーション展」茨城県つくば美術館
2012 「TOKYO PORTFOLIO REVIEW Vol.05 」Art Chiyoda 3331
2012 「ヴィジュアル・コミュニケーション展」茨城県つくば美術館

WEBSITE

 

チーム大辻清司プロジェクト (仮)Otsuji Project

2009年、プロジェクトチーム始動。
メンバー:坂口トモユキ、村田卓也、寺崎珠真、富谷龍樹ほか。
2012年、大辻清司実験室デジタル補完計画(仮)スタート。2013年現在も不定期更新中

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INTERVIEW

WEBSITE

小平 雅尋Masahiro Kodaira

1972年東京生まれ。1997年東京造形大学デザイン学部1類写真コース卒業。写真家として活動するとともに、大学在学中から写真家大辻清司のアーカイブ作業に参加。都立世田谷泉高校講師。

個展

1996 「POPLIFE」ギャラリールポリエ
1998 「写真の在りか」北鎌倉ワイツギャラリー
2002 「ローレンツ氏の蝶」アイデムフォトギャラリーシリウス
2009 「続きの代わりに」月光荘
2013 「他なるもの」増田玲+表参道画廊企画  表参道画廊 ほか

グループ展

2003 「写真2003」茨城県つくば美術館
2010 「Gin-En展」東京アートミュージアム
2013 「リフレクション」Director 湊雅博 PLACE M ほか

出版

2011 写真集『ローレンツ氏の蝶』(シンメトリー)

 

齋藤 さだむSadamu Saito

1948年長野県生まれ。1971年桑沢デザイン研究所写真研究科卒業。1990年1月筑波大学芸術学系退職、1990年2月ワークショップSA設立。

個展

2010 「TRANSIT ZONE」UP FIELD Gallery
2011 「観覧車・Observation Wheel」ギャラリー・メモリーズ
2012 「不在の光景」いわき市立美術館 ほか

グループ展

1993 「写真1993」茨城県つくば美術館
2003 「写真2003」茨城県つくば美術館
2011 「雨引の里と彫刻」旧大和村・野外展
2012 「きみは3.11を見たか」旧日本銀行広島支店
2012 「SORA・福島県現代美術ビエンナーレ」福島空港 ほか

出版

2004 『甘い檻の香り』(私家版)
2012 『ひとのあかし』(共著、清流出版) ほか

INTERVIEW

WEBSITE

下平 竜矢Tatsuya Shimohira

1980年神奈川県生まれ。2003年東京ビジュアルアーツ卒業。2003年~2004年、Gallery Niepceに参加。2008年~2011年、TOTEM POLE PHOTO GALLERY設立メンバー。

個展

2004 「孤独な鳥の太陽」Gallery Niepce
2005 「幻を見た」Luny Frog・青森
2008 「星霜連関」コニカミノルタプラザ
2009 「全景 / ATLAS」大蔵寺 維摩堂・神奈川
   「遠景その四 あるいは、目に見えるものとして」TOTEM POLE PHOTO GALLERY
2010 「祭り / MATSURI」ZEN FOTO GALLERY・北京
2012 「星霜連関」雅景錐 Gakei Gimlet・京都 ほか

出版

2009 写真集『Family』(TOTEM POLE PHOTO GALLERY)
2010 写真集『祭り』(ZEN FOTO GALLERY)
2012 写真集『ELEMENT』(field)
2013 写真集『風土 vol.1』(自主制作) ほか

INTERVIEW

WEBSITE

白井 晴幸Haruyuki Shirai

1981年東京生まれ。2012年 第6回 写真「1_wall」入選。
技法の創造からはじまる奇術的ユーモアと、幻像を寓意する写真哲学を指針としている。

グループ展

2009 「写真の時間」新宿眼科画廊
2009 「多摩美術大学映像演劇学科卒業制作展」Y gallery asagaya
2010 「126 POLAROID」横浜美術館アートギャラリー

出版

2010 写真集『126POLAROID さよならからの出会い』(共著、赤々舎)

WEBSITE

INTERVIEW

田山 湖雪Koyuki Tayama

1987年静岡生まれ。2011年東京造形大学デザイン学科写真専攻領域卒業。
卒業とともに、三重のローカル誌「NAGI」の編集部のある伊勢へ移住。編集の傍ら写真家として活動中。

個展

2011 「アリアドネの糸」TOTEM POLE PHOTO GALLERY
2012 「suraitoー中間歩行ー」coma・三重  

グループ展

2012 GRバトン写真家リレーに参加(RING CUBE)

INTERVIEW

WEBSITE

平松 伸吾Shingo Hiramatsu

1973年愛知県生まれ。
写真家新倉孝雄氏より薫陶を受ける。2002年東京綜合写真専門学校卒業。

個展

2005 「台北龍眼」アイデムフォトギャラリー・シリウス
2006 「華やかな街の中で」プレイスM
2007 「華やかな街の中へ」コニカミノルタプラザ
2008 「Just standing alone 台北龍眼2」ギャラリーオーク
2010 「晩會ban-kai」ギャラリー蒼穹舎

INTERVIEW

WEBSITE

廣瀬 育子Ikuko Hirose

1974年京都生まれ。立命館大学文学部哲学科心理学専攻卒業。
日本写真芸術専門学校二部卒業。森近真氏のアシスタントを経てフリー。東京在住。カルチャー誌でのポートレート、ファッション、ライフスタイル等の雑誌、カタログ等、コマーシャルの仕事と並行して作品の写真を撮っている。

個展

2003 「japan」京都neutron B1Fギャラリー
2010 「piercing liquid」 neutron tokyo
2011 「concrete fragments」 bar「Ba」 

グループ展

2011 「来るべき世界」neutron tokyo ほか

magazine

Cut , CREA , Domani , metropolitana ,LIVES, my Home plus ,月刊美術 ほか

INTERVIEW

WEBSITE

松本 美枝子Mieko Matsumoto

1974年茨城県生まれ。1998年実践女子大学文学部美学美術史学科卒業。
学芸員として6年間勤務した後、写真家に転向。生と死、日常と非日常、そしてそれらの物語をテーマに写真と文章による作品を発表。
2000年 第15回、及び第16回「写真ひとつぼ展」に入選。2004年 第6回新風舎・平間至写真賞大賞受賞(新風舎)。
水戸芸術館『高校生ウィーク「写真部」』など、全国で写真ワークショップも多数開催。「水戸のキワマリ荘」メンバー。
パブリックコレクション:清里フォトアートミュージアム

個展

2006 「クリテリオム68 松本美枝子」水戸芸術館
2008 「生きる」アートワークスギャラリー、ジュンク堂書店本店などを巡回
2013 「そのやり方なら、知っている。」水戸のキワマリ荘、コーポ北加賀屋・adanda ほか

グループ展

2003 「写真2003」茨城県つくば美術館
2009 「手で創る 森英恵と若いアーティストたち」表参道ハナヱ・モリビル
2010 「ヨコハマフォトフェスティバル2010」横浜赤レンガ倉庫 ほか

出版

2005 写真集『生あたたかい言葉で』(新風舎)
2008 写真詩集『生きる』(詩・谷川俊太郎、写真・松本美枝子、ナナロク社)

 

ミウラ カズトKazuto Miura

1968年 桑沢デザイン研究所写真研究科卒業、凸版印刷アイデアセンター写真部を経てフリー。
1989年連続個展「On the record まずは記録まで」(FROG)をスタートさせ、1997年「会話〈見ること〉の習慣~まずは記録まで1989~1997」(楽風・柳沢画廊)で11連続個展を開催、いまに至る。

グループ展

1993 「写真1993」茨城県つくば美術館
2008 「スナップショットの時間~三浦和人と関口正夫~」三鷹市美術ギャラリー ほか

出版

1998 写真集『会話・correspondence』(Mole) ほか

WEBSITE

INTERVIEW

湊 雅博Masahiro Minato

写真家として自身の作品制作を続ける傍ら、UP FIELD Gallery(2005-2012)のディレクターとして「フウケイを取り扱う写真家のあらたな表現」を構築する写真展、グループ展を企画運営する。
UP FIELD Gallery閉廊後もディレクターとして「風景に係わる写真家の表現と可能性」を表象するグループ展を企画立案し、2013年3月にPlace M & M2galleryで「リフレクション」展を開催。

個展

2004 「界-Border」再春館ギャラリー
2006 「累」UP FIELD Gallery
2008 「環-fusion」UP FIELD Gallery ほか

グループ展

2007 「記憶の位相窶尿spects of Memory」UP FIELD Gallery
2008 「Invisible moments」UP FIELD Gallery
2009 「LAND SITE MOMENT ELEMENT」UP FIELD Gallery
2010 「ながめる まなざす」UP FIELD Gallery ほか

INTERVIEW

行竹 亮太Ryota Yukitake

1986年広島県出身。2011年多摩美術大学映像演劇学科卒業。
2009年より、写真家、映像作家として活動を始める。

グループ展

2010 「126polaroid さよならからの出会い」横浜美術館アートギャラリー
2011 「たまたま展」 小金井アートスポットシャトー2F
2011 「多摩美術大学映像演劇学科卒業制作展」BankArt 横浜 ほか

出版

2010 写真集『126POLAROID さよならからの出会い』(共著、赤々舎)

INTERVIEW

持続と飛躍――偶然を超えることへ(小平雅尋)

ずっと独りで考えてきた/成り立ち方がちがう写真/偶然を超越したものと俳句的直感/「他なるもの」――世界との対峙/取り組み続けることでしか掴めないもの

『in me』までの経過(廣瀬育子)

カメラマンへの道/ワークとジョブの間で/どこにも属さない場所=エアポート/だいじな石はどこにある?

改造カメラ、図鑑、想像力の旅へ(白井晴幸)

改造カメラによる「どろん」シリーズ/工場のコトバと美術のコトバのあいだで/インターネットで遭遇したまぼろしの部族/図鑑的なまなざしの探究/「invisible man」とは誰か?

協同の場から生み出される写真の可能性 (湊雅博)

1968年という時代の中で/全日本学生写真連盟と福島辰夫/辺境の風景を撮りはじめる/『海』を作る過程で見えてきたもの/意味をそぎ落とした写真とは/グループ展を企画する意図

チャイナタウンを撮ることをめぐって(平松伸吾)

3年間の台湾滞在から/師との出会い、スナップショット事始/チャイナタウンの路上という日常へ/場所を撮るということ

まだ見ぬ風景の出づる方へ(行竹亮太)

目に見えない概念をうつしたい/風景になる瞬間とはなにか/問いを検証するツールとしての写真/写真的アプローチを追究する/遠近のゆらぎの中で探るもの

連なるイメージと、記憶とのあいだに(宇田川俊之)

根源的なイメージの在りかを探る/こぼれ落ちる記憶、そのあいまいさ/日常をアーカイブする写真/多彩な領域に開かれていること

空間をつむぎだす、映像と言葉と(松本美枝子)

地理的に浮かび上がるもの/プライベートがパブリックに転化する/ワークショップをつづける中で/映像、写真、そして言葉

大辻先生の〈遊び〉の痕跡を見つめて(潮田登久子)

「先生のアトリエ」から/代々木上原と少女時代/花嫁修業から写真の世界へ/ひとつのテーマを20年も/本をオブジェとして撮影する/遊びのように続けていける

〈写真〉とは異なる領域から(赤土翔一)

はじまりはカルダー/都市が回転する/木とトレーシングペーパー/実験工房から引き出されるもの/「影像2013」にむけて

あいだを手繰り、さまよう(田山湖雪)

「糸」と「あいだ」をめぐって/綱、木、煙…/作品の見せ方

「星霜連関」のゆくえ(下平竜矢)

視線の差異を感じとる/二つが一つに流れこむ/文字以前の記憶へ/「影像2013」出品作から/人へのアプローチ、人が媒介するもの

随時更新

ACCESS

会期 2013年11月27日(水)~12月1日(日) 10:00-18:00 (最終日17:00終了)
会場 世田谷美術館区民ギャラリーB室
〒157-0075 東京都世田谷区砧公園1-2

世田谷美術館  www.setagayaartmuseum.or.jp
実験工房展

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